借金がどれくらいあるのか分らないのですが、相続放棄するべきでしょうか？

借金がどれくらいあるのか分らないのですが、相続放棄するべきでしょうか？

まず、相続財産につき、プラスの財産が多いのか、マイナスの財産のほうが多いのか分らないような場合には、相続放棄はすべきではありません。放棄した後でプラスの財産が多いことが分かっても、放棄を撤回できない（民法９１９条第１項）からです。相続放棄は、プラスとマイナスの財産が明らかになってから、すべきです。そこで、借金がどれくらいあるか分からない状況では、家庭裁判所に「期間伸長」（民法９１５条第１項但し書き）を請求し、３ヶ月の期間を延長してもらいましょう。尚、限定承認という選択肢もあります。この制度は、被相続人の遺産で返せる分だけ返すという制度ですが、少々煩雑で費用もかかる清算手続きを行う必要があり、実際、あまり利用されていません。